「ホットチョコレート」をご存知ですか?
「ホットチョコレート」をご存知ですか?欧米の人々は「ココア」のことをこう呼びます。私たちが普段食べているチョコレートは元々飲み物でした。アステカ帝国(現在のメキシコ)の王、モンテスマはショコラトル(苦い水)と呼ばれるチョコレート飲料を愛飲していたと伝えられています。ショコラトルはカカオ豆をローストし、すりつぶしてペースト状にしたものにスパイスや薬草を加え、水やお湯で溶かしたものです。16世紀前半にスペイン人がアステカ帝国を滅ぼし、カカオ豆とその飲み物をスペインに持ち帰りました。チョコレートは17世紀に入り、スペインの宮廷からヨーロッパ各国の宮廷に広まりますが、この頃のチョコレートはモンテスマのショコラとは違い、砂糖が入り、甘い飲み物になっていました。しかし、カカオペーストは55%の脂肪分が含まれていて、水やお湯に溶かすと脂肪分が浮いてしまい、砂糖を入れても苦味、渋味がありとてもおいしい飲み物ではなかったようです。ところが19世紀の初頭にオランダ人のヴァン・ホーテン(ココアのブランドで有名)がおよそ3分の2の脂肪分の搾り出しとカカオ豆の酸味を取り除く方法を発明しました。脂肪分を搾り出されたカカオペーストを粉末にしたのがココアで、これが現在のココアを始まりです。
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